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ドラムフィルターは、一般化学や金属工業、食品、製紙、排水・浄水など幅広い分野で用いられているろ過装置です。この記事ではドラムフィルターの仕組みや用途、特徴や種類についてまとめています。
ドラムフィルターとは、円筒形のろ過面を持つ回転式のろ過装置のことです。ろ過面には、ろ布やプレコート剤が張られており、回転しながら液体と固体を分離します。
ドラムフィルターは、大量の固体を回収したり、清澄な液体を採取したりするのに最適です。フィルターの材質は金属製から樹脂製までさまざまなものがあり、フィルター孔径も多岐に渡ります。ろ過対象物の特性や目的、用途に合わせて適切な装置を選ぶことが大切です。
ろ過の基本的な仕組みを利用しつつ、連続処理や効率的な処理を可能にしたものがドラムフィルターです。円筒形のろ過面を回転させ、真空ポンプやスクレーパーなどの装置と連動させることで、フィルターに付着した固形物を分離します。
ろ過面の回転と真空ポンプやスクレーパーとの連動によって、通常のろ過装置では難しい高濃度のスラリーにも対応でき、ろ過後の脱水まで一度にできるので効率的な連続処理が可能です。大量のろ過対象物にも対応できます。
導入前に、自社の課題とろ過装置がマッチするかをチェックできるろ過テスト又は装置の貸し出しに対応している会社の中から、種類別におすすめの製品をご紹介。研削加工のろ過に課題を抱えている企業は、参考にしてみてください。
ドラムフィルターの用途には以下のものが挙げられます。
ドラムフィルターは、フィルターの孔径を変更したり、プレコート剤を使用したりすることでさまざまな物質の回収に対応できるため、多岐にわたる分野で使用されています。
ドラムフィルターは仕組みがシンプルで、メンテナンス性に優れ、効率的な処理が可能なので、設備導入のハードルが低いという特徴があります。
定期的なフィルターの洗浄と交換を必要としますが、洗浄は自動で行ってくれるタイプの装置もあります。処理して分離された固形物はフィルター表面に堆積していきますが、この「ケーク層」と呼ばれる堆積物を回収する方法によって、4種類のタイプがあります。
スパイラルロールと呼ばれる小口径のロールと自然剥離によってケーク層を回収する方法です。ケーク剥離部に設置された小口径のロールにより、薄いケーク層も自然に剥離します。
スクレーパーとエアーブローによりケーク層を剥離する方法で、ドラムフィルターでは最も一般的です。固形物の粒子径が比較的大きく、ケーク層の厚みがある場合に向いています。
スクレーパーと転着ロールを用いる方法です。厚さ1mm程度のケーク層も剥離できます。金属水酸化物や微粒子の酸化物の除去・回収に最適です。
ケーク層がほとんど形成されないような、剥離が困難な場合に採用される方法です。プレコート層に捕捉された固形物はスクレーパーとともに剥離されます。清澄なろ液を回収したい場合や微粒子を含み、濃度が低い液体の処理に最適です。
ろ過の基本的な仕組みを利用しつつ、連続処理や効率的な処理を可能にしたドラムフィルター。フィルターの孔径を変更したり、プレコート剤を使用したりすることでさまざまな物質の回収に対応できるため、幅広い用途で採用されています。使用する場合はろ過対象物の特性や目的、用途に合わせて適切な装置を選ぶことが大切です。
機器から発生するスラッジを、ろ過する装置をクーラントろ過装置といいます。使用用途に応じて様々な製品があるので、『目的にあったクーラントろ過装置か』『スラッジの特性にあった装置か』を見極めましょう。