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フィルター式・遠心分離機といった、クーラントろ過装置の種類と特徴について解説していきます。それぞれの特徴を踏まえて、適切な装置を選ぶようにしましょう。
特殊な濾紙を用いたフィルターを使って、クーラント液中の異物やスラッジを捕集・除去する方式です。製品によってドラムフィルター式・サイクロンフィルター式など、さまざまな種類が存在し、さまざまな液体のろ過に対応できるのが特徴。ただし、フィルターによってろ過精度や性能が異なるため、しっかりとチェックして選ぶことが大切です。
遠心力を使ってクーラント液から異物を分離し、回収する装置です。製品にもよりますが、分離した異物は固形となって排出されるのが特徴です。フィルター式と違って濾布・フィルター等の消耗品がなく、必要なのは電気やエアーといった動力源のみ。ランニングコストはもちろん、交換作業などの手間を削減することも可能です。
マグネットセパレーターは、磁石の力で磁性の切粉・スラッジを吸着させて排出する装置。工作機械からタンクにクーラント液が戻る際に、マグネットセパレーターを通してスラッジを回収するという仕組みとなります。ただし、非磁性のスラッジなどは分離できないため注意が必要です。
チップコンベアとは、切削加工の際に発生した切り屑を機外へ運搬するための装置。切り屑は熱を帯びていて、構造部品に触れると加工精度を低下させる恐れがあるため、すみやかに排出する必要があるのです。
ドラムフィルターとは、円筒状のフィルターによってクーラント液や切粉をろ過する装置。クーラント液中に切粉が流出するのを防ぎ、正常な状態を保つ効果が期待できます。フィルターの精度によっては極微細なスラッジの回収も可能となるため、チップコンベアと組み合わせることでより効率的なろ過が実現するでしょう。
切削加工・研削加工の際に発生するスラッジを、遠心力を使ってクーラント液から分離・回収するための装置。スラッジの粒子とクーラント液の比重差が大きくなるほど、除去効果が高まるのが特徴です。磁性体・非磁性体を問わず、幅広く使用できるのも特徴のひとつでしょう。
クーラントろ過装置にはさまざまな種類があり、各現場で抱える課題によって適した製品が異なります。そのため、まずは自社の課題を明確にすることが大切です。
このサイトでは、加工方法に合わせて課題解決ができるクーラントろ過装置をご紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
機器から発生するスラッジを、ろ過する装置をクーラントろ過装置といいます。使用用途に応じて様々な製品があるので、『目的にあったクーラントろ過装置か』『スラッジの特性にあった装置か』を見極めましょう。